幻想の標語


生物たちは、様々な種の共生を可能にする調和のしくみを内蔵した生態系という
ひとつのシステムの中でそれぞれの種を維持するために生きているという生物観


果てしない競争と闘いの場

それぞれの種のひとつひとつの個体が自分の子孫を殖やそうと生存条件が整った場所のシェアを争う場

人間が生存し、生活していくためには、自然を破壊することも致し方ないという論理

200字要約
一般的にいえば、「自然と人間の共生」という標語には「自然にやさしく」という価値観が含まれている。しかし、人間は人間で自らの生存のため、そして快適な生活のため自然を破壊せざるを得ないし、自然は自然で子孫を増やすため個体同士の生存競争に勝っていかなければならない。このような人間のロジックと自然のロジックがせめぎ合う場、人里こそが自然と人間の共生を実現したところなのではないだろうか。

100字
自然と人間の共生は、両者がそれぞれの論理を主張し、せめぎあいながら一定の妥協点に到達することで達成される。というのは、共生は両者の相互扶助により達成されるものではなく、互いが自己の利益を追求した結果の均衡点として生じるものだからである。